2日酔い防止にはトマトジュース割がおススメ
抗酸化作用はビタミンEの100倍
=50分早く覚める=
こんにちは弘邦医院院長の林雅之です。本日のテーマは、「トマト」です。夏野菜の代表的な野菜ですが、最近は温室栽培により一年中食卓に載るようになりました。
トマトは低カロリーでビタミンが豊富なことが知られています。風邪の予防に役立つビタミンCや老化を抑制するビタミンE、塩分の排出を助けるカリウム、さらには腸内活動を促す食物繊維などがたくさん含まれています。
しかし、トマトの栄養素として最も知られているのは「リコピン」や「βカロテン」でしょう。カロテノイドの一種で、これらは私たち人間が酸素なしで生きていけない以上、どうしても出てしまう、活性酸素を除去する、抗酸化作用があります。
とくにリコピンはこの作用が強力で、β―カロテンの2倍、ビタミンEの100倍とも言われています。
ならば、今日から生でトマトをバリバリ食べよう、と思われる方もおられるでしょう。しかし、不思議なことにリコピンは生で摂取するよりも、油などと一緒に摂った方が、吸収力が高まることがわかっています。ですから、塩で味付けした生よりもドレッシングで食べた方が良いようです。しかも、夜よりも朝の方が吸収力が高いようです。
それとトマトジュース割りのお酒だと酔いが早く覚めることもわかっています。リコピンが二日酔いの原因となる、アルコール分解でできるアセトアルデヒドの働きを抑える作用があるからです。
実際に、160ml入りのトマトジュース3本と焼酎ストレート100mlを同時に飲んでもらい血液中のアルコールを計ったところ、トマトジュース抜きでは正常値に戻るまで5時間かかったのに対して、トマトジュース入りは4・2時間と50分も早かったという実験があるそうです。
翌日は朝から大事な仕事があるが、今宵はどうしてもお酒の接待が欠かせない、という人はお酒とトマトジュースを一緒に摂ると良いかもしれません。