剣道について
こんにちは、弘邦医院の林です。
今日の診療は平常通り、午前・午後です。
さて、本日のテーマは剣道です。
私は剣道の経験はありませんが、剣道は生涯スポーツとして
優れた点がいくつもあるようです。
他のスポーツと比べて高齢者でも続けられること、
大声を出せること、剣道教室など他の年代との交流が
あること、出場した大会があることなどです。
実際、京都学園大学健康医療学部の研究者がまとめた
「高齢の剣道高段者における健康・体力と生活状況」という論文には
興味深いことが書かれています。京都市内在住の60歳以上の3段から
8段までの275人の生活状況を調査し、同年代の一般男性のうち
運動をしている群(運動群)としていない群(非運動群)と比べたものです。
それによると、開眼片足立ち,10 m 歩行速度,BMIを除けば,
身長や体重などの体格面や垂直跳び、握力などの体力面での値で
最も高いのは剣道群で,以下運動群,非運動群の順だったそうです。
また、剣道群275名,運動群213 名,非運動群81 名における
生活状況調査については、日常役割機能、身体の痛み、活力、
全体の健康感、社会生活機能、心の健康のいずれもが
剣道群が高かったと報告しています。
面白いのは、“非常に健康”とするのは剣道群が22・5%あったのに対して、
“あまり健康でない”“健康でない”としたのは非運動群でそれぞれ12・3%、
1・2%だった。体力への自信も剣道群の13・8%が“大いに自信あり”に対して
“少し不安”“大いに不安”は非運動群がそれぞれ33・8%、3・8%と高率でした。
うつに対しては剣道群が“なし”が92・2%に対して非運動群は25・0%が“
うつ傾向”と答えています。
80歳以上の人は握力が低い人ほど死亡率が高くなることがわかっています。
剣道のように竹刀をシッカリ持って振ることは体に良いと言えるのかもしれません。