リンゴ病について
こんにちは、弘邦医院の林です。
今日の診療は平常通り、午前・午後です。
さて、本日のテーマはリンゴ病です。
頬が赤くなるためこの名前で呼ばれていますが、
正式には「伝染性紅斑」と言います。
ウイルス性の病気で、原因はヒトパルボB19ウイルスです。
りんご病は、生後半年から患者さんがみられるようになり、
5歳前後をピークとして幼児期の子どもに流行する傾向がある病気です。
患者さんの唾液や鼻水などに触れて、それが自分の口や鼻の粘膜などに
付着したり、飛沫を吸い込んだりして感染します。
感染から10~20日間潜伏した後、頬に赤い発疹があらわれ、
手や足にも網目状の発疹が出ます。
また、成人では頬が赤くなることはありませんが、
風邪にかかったときのように関節痛や全身に倦怠感がみられます。
妊婦さんが感染すると、本人には自覚がなくても、
胎盤を通じて胎児が感染、流産や死産になることがあります。
そんなリンゴ病が流行の兆しをみせています。
国立感染所研究所の患者報告数が33都府県で増加が報告され、
宮城県では警報基準の2倍超が報告されています。
東京都も全国平均を上回る患者数が報告されており、
11月22日に「感染症 ひと口情報 伝染性紅斑が流行しています!」
とホームページに掲載、警戒を呼び掛けています。
予防は、手洗いと咳エチケットです。手洗いは指や爪の間も丁寧に洗い、
できれば手首の上まで洗いましょう。子供の多い病気なので、
子供と接することの多い人はとくに注意が必要です。
妊娠中または妊娠の可能性のある女性は、風邪症状の人との接触は避ける、
保育園等の送り迎えは控えるように心がけましょう。