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靴ずれについて

こんにちは、弘邦医院の林です。

今日の診療は平常通り、午前・午後です。

さて、本日のテーマは靴ずれです。

新しい靴を履いたりしたときにできる靴ずれですが、

思わぬ病気を発症することがあります

。例えば毒素性ショック性症候群という病態です。

突然の高熱、全身の紅斑、嘔吐、下痢などの全身症状を起こします。

 傷口や手や指、鼻など皮膚に普通にいる黄色ブドウ球菌が

作る毒素が引き起こします。ある若い男性の症例が報告されています。

この男性は左足に靴擦れができて水泡が破れたままにしていたところ、

数日後に吐き気やむかつきを覚えたそうです。

病院で診てもらったところ体温が40度近くまで上昇、

眼が真っ赤に充血していました。しかも、左足の水泡の場所から

内またにかけて左足全体に痛みがあり、しびれも訴えたのです。

その後、血圧が急激に低下し、紅斑も出たそうです。

 緊急入院後の検査で、この男性は毒素性ショック症候群と

診断されました。幸い、抗菌剤の集中投与で難を逃れましたが、

下手をすると命を失っていたかもしれません。

免疫力のある若い男性ですら、こんなことが起きるのですから、

免疫力が相対的に低下する中高年は気をつけなければなりません。

糖尿病の人は靴擦れが原因で足潰瘍ができて、

最悪足の指や足を切断が必要になるケースもあります。

たかが靴ズレと軽く考えてはいけません。

高齢や糖尿病の人は受診しましょう。

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